私自身、対面での内科外来バイトをやっていて、そこにプラス「自宅でできるオンライン診療バイト」を開始したものですので、やはり対面の診療とオンライン診療では大きく違うな、というのが印象です。
そこで特に、「この点がオンライン診療バイトは対面診療とは異なる」ということを踏まえて、トラブル回避のためにどのようなところに気をつけたらいいのか、ということについて今回は書いてみたいと思います。
これからオンライン診療バイトをご検討されるということでしたら、ぜひお読みいただければと思います。
「記録に残す」ことの重要性
特に、既往歴のチェック内容や、副作用の説明実施の有無などは「カルテに残す」ことをしておいたほうがいいです。というのも、あとで患者さんからの問い合わせやクレームがあった場合、スタッフが真っ先に確認するのが、こうしたカルテ上の記録です。
また、こうしたことが繰り返されますと、「あ、この医師は十分な説明をしていない、いい加減な人だ」という評価になってしまう可能性があります。たしかに、次から次へと患者さんの対応をして忙しい時もありますが、「カルテ記載をしっかりしておく」ことは非常に重要ですので、テンプレを作っておいて、漏れなく記入できるようにしておくようにしましょう。
判断の根拠は明確に、そして代替案
特にAGA、ED治療のオンライン診療ですと、「処方できない」ということになりますと、患者さんは「え?その薬を目当てに受診しているんだけど」となります。
そこで、「申し訳ありませんが、こういう疾患の治療中では、処方できないんです」と明確に説明できることが重要で、あやふやな答えですと「なんで処方できないんだよ!」とトラブルの原因となります。
また、その時に「ですが、こうした別の薬は使えます」と代替案を提示できるようにしておくのもまたクレーム回避には大事なことです。「内服のミノキシジルは使えませんが、外用なら使用できますよ」といった、代わりの案を示して、そのメリットデメリットなども説明しておくと納得してもれることも多いです(処方に至らなくても)。
密なスタッフへの連絡
オンライン診療バイトですと、基本的には「一回きりのお付き合い」の患者さんが多く、「他の医師が診療した患者さんを担当する」ということも多いです。
そんな時、「前の医師と言っていることが違う!」「前の医者は処方してくれたのに、なんでダメなんだ」とトラブルになることもあったりします。もちろん、その判断根拠となる部分は説明することも大事ですが、診療後に「実はこんなことがあって…」とスタッフに連絡しておくことも重要です。
というのも、後々クレームになった時、スタッフは患者さん、A医師、B医師とそれぞれの話を聞いて「あれ?事態はどうなってるんだ?」と混乱する可能性があるわけです。そんな時、事前に「これこれこういうことがあって、A医師はこう言ったと患者さんは言っています。ですが、私はこう考えるので処方できません」などと説明しておくと、事情の把握がスムーズとなります。
以上です。
こうした上記のような点を踏まえていただければ、トラブルで困るということもグッと少なくなると思います。もしこれからバイト探しを、ということでしたら、民間医局[PR]、マイナビDOCTOR[PR]などに求人掲載されていますので、登録の上、お探しいただいてはいかがでしょうか。