自宅でのオンライン診療を開始して、半年以上が経過しました。私自身、オンライン診療バイトについて「コロナ禍で今はある程度需要があっても、すぐに下火になっちゃうんじゃないの?」「そもそも、本当にオンラインで診療なんかできるの?怪しいぞ」なんて疑ってもいました。
だからこそ、というところでもありますが、「自宅でのオンライン診療と言えど、求人の時給が安すぎる」という指摘があります。こうした声に対し、経験者として誤解を解いてみたいと思います。
オンライン診療バイトの時給はそもそもピンキリ
オンライン診療バイト、特に「自宅で完結するオンライン診療バイト」は、まだまだ求人自体が少ない状態です。そんな中、「時給の相場」のようなものがまだまだ定まっておらず、ピンキリの求人が入り混じっています。
また、求人を出しているクリニック側も「オンライン診療、流行ってるみたいだし、スタートしてみるか」というところもありますし、「この時給で応募して採算がとれるならとりあえず続けてみるか」といったことで求人を掲載しているという部分があります。
つまりは、事業としてまだまだ成熟しておらず、その結果、玉石混交ではないですが、「さまざまな時給で募集されている」というのが正直なところです。
実際、私が勤務しているAGAクリニックは「時給1万円」であり、対面での外来バイト求人の平均的な時給であると思います。探せばこうした時給の求人もあるというのはご理解いただければと思います。
インセンティブ制でバランスをとっているところも
時給は5千円、さらにもっと低い時給での募集をしている求人も中にはあります。そうしたところは、「診療1人対し、500円の報酬」など、時給にプラスαする形の「インセンティブ制」をとっているところがあります。
たとえば時給5千円であっても、1時間で6人を診療(既に通院されていてDO処方をするケースも多いです)したとすれば、時給8千円になります。ですので、時給だけ見ると「安いな」と思われるかもしれませんが、インセンティブを込みでみれば「まずまず」な報酬となるわけです。
また、中には精神科、皮膚科、産婦人科(ピル処方)など、特定の科での募集でなおかつオンライン診療の特性と親和性の高いバイトで集客が望める求人ですと、時給自体も高めに設定されていたりします。
当直業務的な役割
そもそもクリニック側が「そんなに集客を頑張るつもりはないけど、夜~深夜帯に診療して欲しいという希望もある程度あるため募集をする」というケースもあります。
つまりは、クリニック側としては「寝当直的にドクターに待機してもらって、患者さんがいたら対応してもらう」という意識の場合、時給を低めに設定する可能性があります。
この場合、一般的な外来との比較ではなく、「時給3~5千円の寝当直」といったバイトと比較をする方が業務量的に妥当とも言えます。
「大きく稼ぐ」とは異なる
自宅でのオンライン診療バイトは、「1回10万円!」などの高額バイトとはやはり立ち位置が異なると思います。
常勤先のあるドクターが、外来などの非常勤バイトを持っていて、さらにそのサブバイトとしてのポジションが自宅でのオンライン診療バイトなのではないか、と思います。通勤もなく、診療の負担としても軽い、そうした負担感の少ないバイトとして取り組むのがちょうどいいのではないかと思っています。
「大きく稼ぐ」はやはり難しいかもしれませんが、月20万円ぐらいはプラスにできると思いますので、「わりのいい内職」的に自宅でのヒマな時間をバイト時間に変える、といったスタンスで取り組むのがよろしいのではないでしょうか。
それでも続けていれば年間240万円程度にはなるわけですからね。無理なく続けることができるなら、取り組んでおく方がお得ではないでしょうか。
もしオンライン診療にご興味があり、バイトをしようとお考えということでしたら、エムスリーキャリアや、マイナビDOCTORに求人が掲載されていることもあります。ドクターへの求人紹介は無料ですので、ご登録の上、お問い合わせしてみてはいかがでしょうか。